100年後も、
おいしい豚肉を。
京都府の中央部、自然豊かな丹波高原で肉豚を飼育する日吉ファーム。
その良質な豚を鮮度高く、安心・安全な食肉に加工するいけだ食品。
私たち2社が自信を持ってお届けする「京の都もち豚」は、もっちりときめの細かい肉質と脂の甘みが楽しめる、特産ブランドポークです。
このおいしさを100年後も、もっと先の未来でも守り続けたいからーー
持続可能な社会をめざして、私たちはSDGs活動に取り組んでいます。
みなさん、こんにちは。日吉ファームの藤堂です。
舎は私の後ろの「消毒ゲート」の先にあります。
衛生管理のため、関係者以外は立入禁止ですので、この先は私が画像でご案内します!
【プロフィール】
日吉ファーム 専務取締役 藤堂祐士
システムエンジニアから養豚業に転身。
次期社長として、おいしい豚肉を育てるため日々奮闘中。
交配後に妊娠した母豚が、1回の出産で10頭ほどの子豚を産んでくれます。
子豚は寒さに弱いので、夏でも体が冷えないよう、暖房付きの部屋で育てます。母親がうっかり子どもを踏みつぶすことがあるため、授乳は柵越しで。子豚はお母さんとここで約3週間暮らします。
元気な子豚は、お乳がよく
出る乳房へまっしぐら!
同じ歳の体格が近い子豚たちを、ケージごとにまとめて育成する豚舎です。
子豚は病気に弱いので石灰を床にまいて消毒し、温度・衛生管理を徹底して、1頭1頭が気持ちよく過ごせているか、専任スタッフが毎日見守ります。脂肪のある健康な体をつくるために、この時期は穀物の多い飼料を与えています。
1頭ごとに好みも違う子豚
の健康をしっかり管理!
離乳舎は「ふん尿分離豚舎」で、床から尿汚水が落ちると原水ピットに導入されます。汚水は粗大固形物を除去してから水量と水質を均一化し、1次処理を行います。2次処理として、曝気(ばっき)槽で微生物が分解・浄化した水を放流槽に溜め、小さな河川に負担がかからないよう、ゆっくりと時間をかけて放流しています。
SDGs
ポイント
除去した固形物は良質な
堆肥になります!
肉豚を出荷まで肥育する約90日間は、基礎飼料にパンを約50%配合したエサを与えるのですが、商品にならずに廃棄されるパンを食品工場から提供してもらって再処理し、有効利用しています。
集まったパンを分別し、混ぜ合わせて釜に入れ、2時間以上乾燥させてパウダー状にしたエコフィードです。
SDGs
ポイント
食品ロスを削減し、循環型
社会の構築をめざします!
生後約3カ月の子豚を離乳舎から分場のこちらに移し、体重が約120Kgになるまで肥育して出荷します。
豚房は年齢順に分け、快適な温度、清潔な寝床で、ストレスなく過ごせるように心を配っています。
食品残さのパンを使った自家配合飼料を与えることで、甘みのあるやわらかい上質な霜降り肉になるのです。
温度管理はリスクに備え、
電気と人力を半々で!
肥育舎は「踏み込み豚舎」です。床に挽粉、菌床カス、戻し堆肥などを混ぜたものを敷き、豚がその上でふん尿をして歩くと、かき混ぜられて、徐々に発酵して堆肥になります。豚が豚舎を出たら堆肥を乾燥機に通し、発酵層に入れて完成させます。近隣農家では、この完熟堆肥で壬生菜や茄子などの野菜が栽培されています。
SDGs
ポイント
化学肥料に頼らない
環境保全型農業をめざします!
いけだ食品株式会社の代表取締役、池田正治です!
ここは京都市中央食肉市場の正面玄関です。
この市場の創業は1909年(明治42年)で、何と100年以上の歴史! 老朽化のため2015年に施設の再整備が計画され、2018年に新たに稼働しました。新しくなった市場の中をご案内いたします!
市場では、和牛のと畜作業の工程を見学できます(要予約)。今回は特別に、豚の生産工程をご案内します。食肉工場のほか、食肉の「せり場」も見学できます。
京都市中央食肉市場は、国際的に認められた品質・衛生管理方式「HACCP」を導入。さらに世界最高水準の規格「FSSC22000」も満たしています。高度な衛生管理の規格をクリアした品質が認められ、アメリカ、EUをはじめ7つの国において輸出牛肉取扱施設として認定を受けています。
SDGs
ポイント
生産作業は、機械と人の手とで行われます。高品質な食肉を提供するため、と畜から梱包までの作業は、市場内で外気に触れないまま、スピーディーに行います。
工程中に、獣医師の資格を持つ検査員が、病気などがないかを一頭ずつ検査しています。
作業後は、徹底的に機械を洗浄! 水と洗剤できれいに洗い流します。また、職員は作業ごとに刃物を熱湯消毒したり、シャワーで作業着を洗い流したりなど、常に衛生管理を怠りません。
SDGs
ポイント
皮はぎ、内臓摘出、背割りなど、と畜工程を終えた肉は、いわゆる「枝肉」の形になります。枝肉を氷点下の冷蔵庫内で急冷することにより、水切りをして身を引き締めます(24~48時間)。肉の中心温度が1℃以下になるようにします。
豚肉の格付けは通常、極上、上、中、並の4段階評価ですが、私たちはお客さまのさまざまなニーズに応えるために独自の品質評価を行っています。格付けだけにとらわれず、お客さまにとって最適な商品を届けられるようにしています。
骨を取り除き、肉を切り分けます。高品質の肉を提供するために、できるだけ刃物を深く入れないよう気を遣います。熟練の技です。
肉の中心温度は5℃以下を保つ必要があるため、作業場の室温は1年中10℃以下。寒いですね。注射針など金属が肉の中に残ることがあるので、ここでも検査を行います。
シュリンカーにて真空包装した後、80℃設定の湯に2秒つけて殺菌し、2℃設定の冷却水に20秒漬けます。
一手間かけることにより、長期間の保存が可能となります。私たちの豚肉は約1カ月間新鮮なまま保存できます!
梱包した豚肉は、搬出エリアより外気に触れないまま出荷されていきます。全ての作業が市場内で完結しているので、より早く、より新鮮な豚肉をお客さまに届けることができます。
市場内にある汚水処理場で使った水はキレイにして循環!自然環境を守ることも大事な仕事です。また、太陽光発電パネルを設置し、再生エネルギーの利用を促進しています。これらの取り組みにより騒音や臭いの発生を抑え、近隣の住環境にも配慮しています。
SDGs
ポイント
私たちは生きるために食べています。「食べる」ことは他の「生命(いのち)をいただく」ことです。
京都市中央食肉市場には、食肉となった牛・豚の慰霊碑があり、毎年10月に行われる「京都獣魂慰霊法要式」では、動物たちを供養し、その尊いいのちに感謝を捧げています。